CD-RWに通常の消去処理を実施した場合、消去前にあったデータは復元可能だろうか。CD解析ツールとメディア復旧ツールで実験してみた。
CD-Rは「追記のみ」のメディアなので、当然、「前に記録したデータを削除する」という操作はない。したがって、勘違いでもしない限り、見せたくないデータが入ったCD-Rにデータを追記して、だれかに渡すというケースはなさそうだ。
ただパケットライトを使用している場合に限り、CD-Rに記録されたファイルを「見かけ上」削除できる。これはエクスプローラなどからは表示されないというだけで、復旧ツールなり解析ツールなりを使えば当然、表示される。
CD-RWは書き換え可能なので、削除済みデータの復元についての問題が起こりうる。
CD-RWでファイル単位の削除が可能なのはパケットライトを使用している場合だが、本稿ではこの場合の復元可能性については検証できない(環境がないため)。この「削除」は復元可能な削除ではないかと予想している。もし復元可能だとすると、CD-RWに対しては、通常のデータ抹消ツールが利用できないのでやっかいだ。ファイル単位の削除を行っていたCD-RWは、そのまま他人に渡さないのがいいのではないだろうか。
しかし、CDライティングソフト(パケットライトではない、通常の)には、たいていCD-RWの消去機能がある。また、Windows XPには標準でCD-RWの消去機能がある。これで復元不能な状態にできるなら、CD-RWをいったん消去してから、他人に渡せばよいことになる。消去後のCD-RWを、CD解析ツールとメディア復旧ツールで調べるとどう表示されるかを検証した。
以下のテキストファイルをCD-RWに書き込み、テストの対象とした。
CDのセクタダンプを行える、以下のツールをテストに使用した。
CD-ROM Analyzer
作者: Some氏
ダウンロード: http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se274541.html
以下の「メディア復旧ツール」も使用した。
ANTIDOTE for PC Media Rescuer評価版
販売: 株式会社コードロジカル
ダウンロード: http://www.code-logical.com/japan/product/mr.html
CD-ROM AnalyzerでCD-RWの内容を表示すると、テキストデータは第19セクタにあった。
"VERITAS RecordNow DX"の[ドライブ]-[ディスクの消去]-[フル]を実行する。そのあと、CD-ROM AnalyzerとANTIDOTE for PC Media Rescuerで調べる。
CD-ROM Analyzerで、消去前にテキストデータが存在した第19セクタを表示したが、以下のとおり何も表示されない。
ANTIDOTE for PC Media Rescuerの場合も、ファイルを復元できなかった。
なお、[クイック消去]でも同じ結果になった。
すでにファイルが書き込まれたCD-RWを開くと、[このCD-RWを消去する]の項目が表示されるので、これを実行する。
そのあと、CD-ROM AnalyzerとANTIDOTE for PC Media Rescuerで調べる。
結果は実験1と同じで、CD-ROM AnalyzerでもANTIDOTE for PC Media Rescuerでも削除データを見つけることはできなかった。
Windows XPの[このCD-RWを消去する]とVERITASの[クイック消去]は1分程度で完了するので、目次に相当する領域だけを消去していると予想していたのだが、データ領域も読めない状態になっていた。
これらの消去をした場合、消去前にあったデータが復元される可能性は、解析や復元用のソフトウェアを使う場合については、ないといってよいのではないだろうか。
パケットライトソフトを持っている人は、上記のツールを使って実験を試みられたい。
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